補4.パイプ

補4.パイプ


ここで云うパイプとは、水道などのパイプでなく煙草を吸う道具、マッカーサーがくわえていたやつです。

学校が東京にあったので御徒町のアメ横あたりを、進駐軍から出た外国製のパイプタバコを求めて歩き回った事を覚えています。

東京を離れてからも、銀座の菊水から知らせがあると、当時其れほど一般的でなかった飛行機で駆け付けたぐらいですから、パイプのコレクションもちょっとした物です。

パイプ無くしてパール無しと云われたパール博士の様に数本のパイプを取り替え吸いつづけていたのですが、ゴルフと同じくこれも突然やめました。

とことんやっていると、逆に何時でもやめられるのかも知れません。

もてもての男が、女の居ない国へ行きたいと思う一方、女人禁制のお坊さん(そんなの居るのか)が煩悩に悩むようなものです。

私のお勧めする煙草をやめる方法は、朝から夜寝るまでタバコを吸いつづける事です。

これを続けるとヘビースモーカーでないかぎり多分タバコが厭になると思います。

 

其れから煙草を絶対やめる気の無い方は、下田將美の煙草禮讃なる本の一読をお勧めします。

「世には煙草亡國論を唱へる人もあるが、不思議な事には偉人や天才には煙草の好きな者が多い。時代から云っても英國などはその黄金時代は丁度煙草全盛時代と同じ歩調を辿って居る。だから人によって大英國の偉大なる発展は煙草が創造したのだと云う甚だ大膽な我田引水論をやるものさへある。」など文字通り煙草禮讃の他、煙草が如何に健康に良いかなどいろんな実例をあげているので、煙草を吸う人にとって精神衛生上非常に良いと思います。

また葉巻き、紙巻き、パイプ、嗅ぎ煙草など色々な煙草について書かれているので、それぞれの愛好家にとって興味深い読み物と思います。

 

それでも肺癌が怖いのでパイプにしようかなと考えている方は、Alfred H.DunhillのThe GENTLE ART of SMOKINGや、イリヤ.エレンブルグ 小笠原 豊樹 訳 の 十三本のパイプが面白いと思います。

文中の一節、~パイプを口にくわえるほどの者は、もっとも得がたい次の三つの美徳を身につけなければならないのである。すなわち、司令官の大胆と、外交官の寡黙と、バクチ打ちの沈着。~

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